11月21日(火)、人権教育講演会が行われました。講師として、松本市在住でLGBT啓発講演家の長岡春奈さんをお迎えし、『君は一人じゃなから ~義務教育9年間のいじめ・差別を経験した性同一性がい当事者の話~』と題して講演いただきました。長岡さんは生まれた時の心と体の性が一致しない「性同一性障がい」で、保育園の頃から違和感に悩み、いじめや差別を受けてきました。性同一性障がいへの理解が乏しい時代に苦しい思いをした長岡さんは、2012年、53歳で性別を女性に変更し、今は講演や同じ悩みをもつ当事者・家族に対する支援活動を行っておられます。

講演では性同一性障がいやLGBTQに関する基本的な知識、長岡さん自身が受けた差別や偏見などをお聞きしました。「3つの性別」、「アライ」、「カミングアウト」などの言葉とその意味を知りました。また、現在、日本の人口の8.9%の人(11人に1人)がLGBTQに該当し、これは、左利きの人、AB型の人の数と同じ数字であるとお聞きし、少数者というにはかなりの数字であることを認識しました。誰にも理解されない苦悩、いじめ、不登校、自殺未遂など、性同一性障がいの方が抱える苦悩を理解しました。講演の最後に長岡さんから、LGBTQの人が身近にいたら、当事者の味方になって欲しい、当事者を理解して欲しいという言葉が伝えられ、講演の最初にお話しされた、「誰でも幸福を追求する権利=『人権』」が尊重された生き方ができるよう、多様性や個性が認められる社会を創っていかなければいけないと思いました。講演を聞いた西中生も多様な生き方を認められる生徒になって欲しいです。